田中洋人建築設計室

Tanaka Hiroto
Architect

高畑町の家

この住宅が建つ高台の敷地からは市街地が見渡せ、夏は長岡花火が見えます。
その景色がパノラマで見えるように、少し高い位置に木製サッシを取付けしました。
背面には丘陵の裾野に鬱蒼と茂った緑が広がり、その外部を取り込むようにバルコニーから続くリビングダイニングは掃出しの窓を取付けしました。
花火が見える窓、緑が見える窓、そして落雪式の片流れの屋根のきつい勾配を利用し、落ち着きと開放感のコントラストをつくります。
それぞれの窓を向くと違う場所に居る錯覚になります。
冬には鬱蒼としていた緑が全面真っ白になり、落雪した雪の壁で囲われるとかまくらの中に居る様な安心を感じます。冬だけの特別な感覚です。
季節を通した環境の条件を全て肯定的な材料として扱い、設計をしました。

Type: 住宅
Location: 新潟県長岡市
Photo: 中村絵